小児薬物療法認定薬剤師 〜試験対策〜

はじめに

公式には残念ながら出題範囲などは詳しく掲載されていないため独自でブログ中心に探しました。

あくまで個人で情報を集めたものですのでご了承ください。

自分の勉強用でもあるため箇条書きの部分もあります。

出題範囲・形式

・試験時間70分
・設問数70問
・マークシートによる選択式(4択)

※2020年情報

基本はWeb講義の内容中心か

実際にやること

①各ブログで確認した問題を軸にWEB講義の内容を復習

②キーワード入力した単語を説明できるようにする

③過去問復習

④行動目標を参照

参考までに公式の研修センターに小児薬物療法認定薬剤師の行動目標があったのでこれを基準にわかればいいのではないかと考えました。

小児薬物療法研修 概要と研修目標(PDF)

一部抜粋

【行動目標】

  1. 小児薬物療法における薬剤師の役割を理解し、実践できる。
  2. 小児を理解するための発達小児科学、小児疾病、母子・小児保健の概要を理解する。
  3. 小児の薬物動態の発達変化を説明できる。
  4. 母乳哺育の意義と母乳への薬剤移行の考え方を知り、助言できる。
  5. 小児における経腸栄養剤の特徴等について述べる、経静脈栄養について助言ができる。
  6. 未承認薬、適応外薬使用への適切な助言ができる。
  7. 小児期の臨床検査値の違いを説明できる。
  8. 小児における TDM の役割を説明し、有効に活用できる。
  9. 小児剤形の必要性を理解し、問題点について説明できる。
  10. 小児(及び病気を持った小児)の心理・行動を理解し、その支援方法やその役割につい
    て述べることができる。
  11. 代表的な小児疾患について理解し、その標準的な薬物療法について実践できる。
  12. 小児の病態に配慮した薬用量と剤形・投与経路の提案ができる。
  13. 地域における小児を取り巻く環境を理解し、必要に応じた行動ができる。
  14. 保護者に対して小児医薬品の適正使用に関する助言ができる。
  15. 小児に対するくすり教育や服薬指導を実践できる。

過去問

公式なし

以下はブログ情報を個人的に詳しく調べて分析したもの

◯・小児期の分類(薬剤の添付文章による分類)

 新生児(生後4週未満)、乳児(生後4週以上1歳未満)、幼児(1歳以上7歳未満)、小児(7歳以上15歳未満)

小児臨床薬理からの小児期の分類(ICH E11)

新生児期(0〜27日)、乳幼児期(28日〜23ヶ月)、児童期(2最〜11歳)、青少年期(12〜18歳)
◯・臨床検査値(新生児期でWBCは成人より多い、γ-GTPは出生後高値を示す、ALPは骨の成長が盛んな小児期で高値、TP(血清総たんぱく質は成人よりも低い)→クレアチニン、ALBも低値
◯・超低出生体重児でよく起こる疾患はどれ→未熟児無呼吸発作
◯・脳性麻痺の時のボツリヌス毒素の投与方法は?→筋肉注射(バクロフェンは髄腔内注射も)
◯・持続皮下インスリン注入法で使うインスリンは?→超速効型
◯・小児に適応のある糖尿病薬はどれ?2型糖尿病による内服→メトホルミン10歳以上2000mgまで、グリメピリド10歳以上6mgまで
◯・外用薬塗布量は1FT(大人の人差し指から第一関節まで)で大人の両てのひらの分の面積ぬれる。すべての軟膏で1FT(0.5g)とは限らない。×擦り込むように塗る。◯たっぷりと乗せるようにぬる
◯・エピペンを使う状況は?→迷ったら使う
◯・喘息の指標で使われるもの

スパイロメーター(肺機能検査 息を吐いたり吸ったりする能力、酸素を取り込む能力を調べる)→肺年齢、呼吸器の病気、重症度がわかる

ピークフロー(吐く息の最大値を調べる→喘息の程度がわかる)、

パルスオキシメトリー(SpO2と脈拍数を調べる→血液中に酸素が行き渡っているか)
◯・生ワクチンと不活化ワクチンの違い(生ワクチンは病原性を弱毒したもの、自然免疫獲得、長期効果が期待、不活化ワクチンは病原体を不活化、トキソイドは病原体が産生する毒素を不活化)
◯・川崎病の症状(川崎病:①発熱、②両側眼球結膜充血、③口唇、④発疹、⑤四肢末端の変化、⑥リンパ腫張)
◯・川崎病の治療 急性期治療(初回:大量IVIG(免疫グロブリン)+ASA(アスピリン)、1か月はASA継続、中等度以上の肝動脈瘤でワルファリンなどの抗凝固療法
◯・小児では少ない白血病はどれか 多いのは急性リンパ性白血病75% 次に急性骨髄性白血病
◯・溶連菌感染症後糸球体腎炎(PSAGN)の治療→①安静、②水分制限、③フロセミド、④降圧薬(Ca拮抗)、⑤透析療法
◯・小児のTPNで間違っているもの→✗大腿からルートをとる ◯鎖骨下
◯・Schwartzの式は身長と血清クレアチニン値を用いる。小児腎機能の推定を行う式。年齢によって比例定数kが異なるeGFR(mL/ 分/1.73 m2)=k×身長(cm)/血清 Cr 値(Jaffé 法)
◯・思春期の服薬指導のポイントは?→傾聴し、一緒に考えて向き合う
◯・抗インフルエンザ薬(オセルタミビルは0歳児にも使用可能、基本発症48時間以内に投与、ペラミビルは単回投与
◯・軟膏の混合の組合せ:水溶性×水溶性はOK、脂溶性×脂溶性はOKほかは基本△か✗
◯・離乳開始時はアレルギーの少ないおかゆが推奨
◯・NPC/N比(非蛋白カロリー窒素比)→蛋白を十分に利用するために必要なエネルギー量は成人は150-200、小児は200-250
◯・コデインは12歳未満で禁忌
◯・2歳未満はOTCではなく受診勧奨

キーワード語録

◯成育基本法・・・成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律

◯アモキシシリン 小児 適応・・・肺炎や中耳炎

◯ピボキシル基含有抗菌薬・・・低カルニチン血症とその結果生じる低血糖症の誘発リスクあり

◯膀胱尿管逆流 小児 治療・・・ST合剤 予防的投与により再発を軽減することも報告あり

◯DOHaD・・・将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定されるという概念

◯BFHI・・・赤ちゃんに優しい病院イニシアチブ 。世界保健機関 (WHO) と国連児童基金 (ユニセフ) によって開始された世界的な取り組みで、世界中の医療施設が母乳育児を保護、促進、維持する実践をより適切にサポートするよう奨励しています。

◯LactMed・・・母乳育児中の母親が曝露するかも知れない薬や化学物質のデータベースで、母乳や乳幼児血液中のレベルと可能性のある副作用のほかに、代用可能な治療薬に関する情報を提供しています。すべてのデータには科学的根拠となる文献が明記されています。

◯小児のエネルギー蓄積量・・・成人の3−4倍必要

◯ラクターゼ・・乳糖分解酵素

◯準必須アミノ酸・・・小児においては必須アミノ酸に分類アルギニン、システイン、(タウリン)、チロシン

◯小児脱水の治療・・・FIRST 経口補水療法 SECOND 経静脈輸液

◯肺サーファクタント・・・胎児34週頃から

◯新生児薬物離脱症候群・・・新生児期に薬物の投与によっていひきおこされる症候群

◯小児適応外使用・・・脳内出血ーインドメタシン

◯AMR・・・薬剤耐性

◯エリクソン・・・ライフサイクル論ー発達段階論を提唱した人。 人間の成長過程を「乳児期」「青年期」「成人期」といった8つの段階に分け、それぞれの段階における課題を示したものです。

◯ピアジュ・・・認知発達理論を提唱した人、4つの段階に分けて説明した理論、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期

◯CR包装・・・チャイルド・レジスタンス包装ー敢えて子どもには開封が難しくしてある包装で、子どもが危険物を摂取するリスクを減らすために用いられる特別な包装。

◯アレルギーにおける呼気NO検査・・・好酸球or好塩基球を見る。これが低いとステロイドの反応性が弱い

◯ICHE11・・・小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス

◯特定用途医薬品・・・

定義

一 その用途が厚生労働大臣が疾病の特性その他を勘案して定める区分に属する疾病
の診断、治療又は予防であつて、当該用途に係る医薬品、医療機器又は再生医療等
製品に対する需要が著しく充足されていないと認められる物であること。
二 申請に係る医薬品、医療機器又は再生医療等製品につき、製造販売の承認が与え
られるとしたならば、その用途に関し、特に優れた使用価値を有することとなる物
であること。

要件

イ 既承認医薬品のうち
– 用法・用量の変更により小児の疾病の診断、治療又は予防に用いるもの
– 効能・効果、用法・用量を変更して、薬剤耐性を有する病原体による疾病の診断、
治療又は予防に用いるもの
ロ 既承認の医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が同一性を有する
と認められる医薬品のうち、その剤形を当該既承認の医薬品と異ならせることによ
り、小児の疾病の診断、治療又は予防に用いるもの

◯国際コンソーシアム・・・複数の企業や組織が共同で特定の目的を達成するために結成された連合体のことである。これらの組織は、共同研究や開発、資源の共有、市場開拓などの目的で協力し合う。

◯プロアクティブ療法・・・再燃を繰り返す皮疹に対して,急性期の治療によって寛解導入した後に,保湿外用薬によるスキンケアに加え,ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏を間欠的に(週2 回など)
塗布し,寛解状態を維持する治療法

→炎症が再燃した時に抗炎症外用薬を使って炎症をコントロールする方法をリアクティブ(reactive)療法という

◯皮膚線条・・・皮膚に亀裂が生じることでできる、幅が数mm程度の線状の病変

◯新生児のTDM・・・PCA(受胎後週数)/PMA(妊娠週数)を考える

◯受胎後週数は最終月経から2周間引いて算出

◯小児のGFR推定式(2−19未満)は5次式で算出

◯生物学的同等性試験・・・有効成分が同じ医薬品(例えば先発医薬品とジェネリック医薬品)が、生物学的に同等であることを証明するために実施する試験のこと

◯川崎病急性期治療・・・免疫グロブリン(IVIG)発症7日以内の投与が望ましい

◯川崎病の治療 IVIG抵抗性の患者・・・血管炎症候群に対しステロイドが有効

◯川崎病の治療は冠動脈瘤を予防するのが目的

◯PCR・・病原体がそこにあるかどうかの試験 病原体があるからと言って、感染を起こしているかは別で考える必要がある

◯RSウイルス・・・有効な抗ウイルス剤がなく対症治療が基本 症状は呼吸器系

◯ノイラミニダーゼ阻害・・・オセルタミビル(商品名タミフル),ザナミビル(商品名リレンザ),ペラミビル(商品名ラピアクタ)およびラニナミビル(商品名イナビル)

◯副反応・・・有害事情で因果関係否定できないものすべて

◯ADHD(注意欠損多動性障害)治療薬の違い

メチルフェニデート(コンサータ)

作用:脳内ドーパミン増やし脳の覚醒度をあげADHD症状改善

備考:効果はすぐに現れる。認められた医療機関でしか処方できない、処方のたびに登録する必要がある。不安を強めるため。メンタル疾患併用患者は基本避ける。

アトモキセチン(ストラテラ)

作用:脳内ノルアドレナリン増やし症状改善

備考:効果発現1−3ヶ月。不安症状の軽減や、双極性障害やうつ病にも効果あり

グアンファシン(インチュニブ)

作用:α2Aアドレナリン受容体を刺激することで、症状を改善

備考:効果発現1−2週間。多動性や衝動性や多集中に効果がある。

◯子どもの発達障害は薬剤投与がFIRSTではない

◯心身症・・・身体の病気が心理、社会的因子が影響しているもの

◯自閉症スペクトラムで小児適応のある薬剤はリスペリドン、アリピプラゾール

◯ADHDと自閉症スペクトラムは先天性脳機能の異常

◯セボフルラン

吸入麻酔(揮発性麻酔薬)

常温常圧で液体。気化器を用いる

血液ガス分配係数が高く、導入覚醒が高い

気道刺激臭がないため、小児のマスク導入に用いられる

MAC(皮膚切開時の体動)が年齢により異なる

鎮痛作用は弱いとされる

心筋のアドレナリンに対する感受性を更新させる

悪性高熱症素因、筋疾患患者には注意

小児で覚醒時興奮

◯レミフェンタニル

麻薬性鎮痛薬 μオピオイド受容体、フェンタニルと同力価

全身麻酔中の鎮静剤として頻用されている

血液中、組織内の非特異的エステラーゼですみやかに分解される

新生児でも作用時間の延長はみられない

他の鎮痛法を併用しなければ、投与中断後の鎮痛発作を生じる

硬膜外並びにくも膜下投与は禁忌である

合格基準

これも公式には発表されていません。

なので実際どのくらいの点数をとればいいか全くわからない状況です。

こういう場合は相対評価が一般的ですので周りができている問題をしっかり解ければ合格する可能性が高いといえます。

逆に言えばひねった問題などは周りも解けないのでそこまで焦らなくていいといえます。

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